ASD(自閉スペクトラム症)とスピリチュアルな感性の関係とは?特徴や誤解を専門家の住職が解説

水野行清

ASD(自閉スペクトラム症)とスピリチュアルな感性には、深いつながりがあると言われることがあります。

近年、「ASDの人はスピリチュアルな感覚が強い」「見えないものを感じやすい」といった声を耳にする機会が増えましたが、これは本当なのでしょうか?

本記事では、ASDの特性やHSPとの違い、スピリチュアルとの関係性について、長年相談に携わってきた専門家の住職が詳しく解説します。

誤解されがちな点や、家族・支援者が知っておきたい視点についても紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

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目次

アスペルガーとスピリチュアルの関係とは?直感力や感性の違い

アスペルガー症候群(現在はASDの一部として分類)は、論理的思考が得意で、こだわりが強い一方、感情や曖昧な表現の理解が難しいとされる特性があります。

しかし、スピリチュアルな世界では「見えないものを感じる力」や「直感的なひらめき」が重視されるため、一見するとアスペルガーの特性とは相反するように見えるかもしれません。

実際には、感覚の鋭さや特定の分野に対する強い集中力が、スピリチュアルな体験や神秘的な理解につながるケースもあります。

また、アスペルガーの人が持つ独自の世界観や深い内省が、精神的な成長や自己探求につながることもあります。

スピリチュアルな感性は必ずしも「霊的に敏感であること」だけではなく、「自分自身と深く向き合う力」や「真理を探求する姿勢」にも通じています。

そのため、アスペルガーとスピリチュアルの関係は単純な一致や不一致で語れない、奥深いテーマといえるでしょう。

発達障害とスピリチュアリズムのつながり|考え方と傾向を解説

発達障害とスピリチュアリズムには、一見無関係に思えるかもしれませんが、実際には共通する要素が多く存在します。

発達障害のある方は、五感が鋭敏だったり、周囲の刺激に強く反応したりすることがあり、そうした感受性の高さが「見えないものを感じ取る力」として表現されることがあります。

また、社会的な枠組みに馴染みにくい経験から、物質世界だけでなく精神世界への関心が自然と高まる傾向も見られます。

スピリチュアリズムでは、人間の本質を魂やエネルギーといった目に見えない存在としてとらえるため、発達障害の方が持つ独自の視点や価値観が、スピリチュアルな探求に親和性を示すことがあります。

ただし、感受性の強さゆえに誤解や過剰な信仰に巻き込まれるリスクもあるため、バランスの取れた理解が重要です。本記事では、そうしたつながりを正しく理解するための視点を解説していきます。

グレーゾーンの発達障害とスピリチュアル傾向について

発達障害の「グレーゾーン」とは、診断基準を完全には満たさないものの、日常生活や対人関係において困難を抱えやすい状態を指します。

このようなグレーゾーンの方々は、自分自身の違和感や生きづらさを理解しにくく、周囲からも「普通」と見なされやすいため、内面的な苦しみを抱えることが少なくありません。

そのため、自分の特性や意味を探る中で、スピリチュアルな考え方や自己啓発に関心を持つケースも増えています。

たとえば、「自分は前世からの使命を持って生まれてきたのではないか」「見えないエネルギーに敏感なのでは」といった考えに惹かれることもあり、これは自己理解を深める一助となる場合があります。

一方で、科学的な根拠に基づかない情報に依存しすぎると、不安を助長したり、自己肯定感を損なうリスクもあるため注意が必要です。

スピリチュアルへの傾倒は、グレーゾーン特有の感受性の高さや孤独感と深く関係していると言えるでしょう。

軽度知的障害とスピリチュアルな感受性の特徴とは?

軽度知的障害を持つ方は、知的な理解や判断力において平均よりもやや低い水準にありますが、感情面や感受性においては非常に豊かで繊細な一面を持つことがあります。

特に、相手の気持ちを敏感に感じ取ったり、空間の雰囲気や人の「気」に敏感だったりするケースも多く、これが「スピリチュアルな感受性」として語られることがあります。

また、理屈や論理では説明しきれない直感的な世界観を自然に受け入れる傾向もあり、祈りや自然、神仏への信仰に強い安心感を抱く人も少なくありません。

こうした傾向は、本人にとって精神的な拠り所となる一方で、スピリチュアルな情報に過度に依存したり、不確かな助言に振り回されたりするリスクも存在します。

周囲の支援者や家族は、本人のスピリチュアルな感受性を否定せずに寄り添いながら、現実的な視点を持たせるバランスを大切にすることが求められます。

スピリチュアルな感性は、軽度知的障害の方が持つ「感じる力」の一部として理解されるべきでしょう。

境界知能とスピリチュアルな考え方の関係性

境界知能とは、知的障害と平均的な知能の中間にあたる知的水準を指し、IQでおよそ70〜85の範囲とされています。

学校や職場での適応に難しさを感じることがあり、周囲との違和感や孤独感を抱えることも少なくありません。

そのような背景から、自分の存在意義や生きづらさの理由を求める中で、スピリチュアルな考え方に関心を持つケースがあります。

スピリチュアルな世界観は、見えない力や魂の存在、人生の意味などを探求するものであり、境界知能の方が感情的な安心感や心の支えとして自然に受け入れることがあるのです。

また、直感的で感覚的な理解を好む傾向があるため、宗教やスピリチュアルな儀式、祈り、言霊などに強く惹かれることもあります。

ただし、情報の真偽を見極める力が弱い場合、悪質なスピリチュアル商法や依存に巻き込まれるリスクもあるため、周囲の理解と支援が不可欠です。

境界知能とスピリチュアル思考は、安心感や共感を求める心の動きの中で、密接に関係しているといえるでしょう。

HSPとASDの違いとは?感受性や刺激への反応を比較

HSP(Highly Sensitive Person)とASD(自閉スペクトラム症)は、どちらも「感受性が強い」「刺激に敏感」といった共通点があるため、混同されやすい傾向にあります。

しかし、両者には明確な違いがあります。HSPは、生まれつき感覚や感情への反応が強く、他人の気持ちに深く共感しやすい傾向があります。

音や光、人混みといった外的刺激にも敏感で、心身の疲労を感じやすいのが特徴です。

一方、ASDは社会的なやりとりやコミュニケーションの困難、こだわりの強さなどが見られ、感覚過敏もありますが、他人の感情を読み取ることが苦手なケースが多いです。

また、HSPはあくまで「気質」であり診断名ではないのに対し、ASDは医学的な発達障害のひとつとして診断されます。

両者は似て非なるものであり、適切な理解と対応が求められます。

スピリチュアルな感性においても、HSPは直感的な共感力から惹かれやすいのに対し、ASDの方は独自の世界観や思考の深さから関心を示すことがあります。

HSPとASDは同じ?共通点と誤解されやすいポイント

HSP(非常に感受性の高い人)とASD(自閉スペクトラム症)は、共に感覚や刺激に敏感であるため、外見上似て見えることがあり、「同じではないか?」と誤解されることがあります。

しかし、HSPは生まれ持った気質であり、診断名ではありません。一方、ASDは発達障害の一つで、医学的に診断される特性です。

共通点としては、音や光、人混みなどの刺激に対して疲れやすい点や、社会的な場面に苦手意識を持つことなどが挙げられます。

しかし、HSPの多くは他人の気持ちに強く共感できるのに対し、ASDでは感情の読み取りや表現に課題があるケースも多く、対人コミュニケーションにおける困難の質が異なります。

また、HSPは環境によってその特性がプラスに働くこともありますが、ASDは構造化された支援が必要な場合が多い点でも違いがあります。

このように、HSPとASDは共通点もありながら本質的には異なるものであり、正確な理解が誤解を防ぐためには欠かせません。

HSPとASDは相性がいい?人間関係における可能性と注意点

HSP(繊細で感受性の高い人)とASD(自閉スペクトラム症)の人は、一見するとまったく違う性質を持っているように見えますが、実は人間関係において良い相性を築ける場合もあります。

HSPは共感力が高く、相手の気持ちを深く理解しようとする傾向があるため、ASDの人が言葉にしづらい思いやストレスに気づいて寄り添えることがあります。

一方で、ASDの人は論理的で一貫した思考を持ち、HSPの人にとっては予測しやすく安心感を感じられる存在になることもあります。

しかし、両者の違いを理解せずに接すると、HSPは過剰に気を遣って疲れてしまったり、ASDの人はHSPの感情表現を読み取れずにすれ違いが生じることもあります。

大切なのは、互いの特性を否定せずに認め合い、適度な距離感とコミュニケーションを意識することです。

相手に合わせすぎず、自分の心の負担にも気づきながら関係を築くことで、補い合える関係性が育まれる可能性があります。

ASDとHSPの併発はある?共通する感覚と違いを理解する

ASD(自閉スペクトラム症)とHSP(非常に感受性の高い人)は、それぞれ異なる概念ですが、両方の特徴を併せ持つように感じられる人もいます。

医学的にはHSPは正式な診断名ではなく「気質」とされる一方で、ASDは発達障害として診断基準が明確に定められています。

しかし、ASDの中でも感覚過敏や刺激に対する繊細さが強く現れる人は、HSP的な傾向と似た特性を持つことがあります。

そのため、ASDとHSPの「併発」とは少し異なりますが、共通する感覚特性があることで「両方の要素を持っている」と感じる方もいるのです。

たとえば、音や光に過敏だったり、他人の感情に圧倒されたりする点では似ていますが、ASDは社会的なやり取りや空気を読むことに困難がある一方、HSPは共感力が高い傾向にあります。

このように、表面的には似ていても根本的な違いがあるため、それぞれの特性を正しく理解し、自分に合った環境づくりや支援を選ぶことが重要です。

障害者の親がスピリチュアルに傾く理由と心の支え方

障害を持つ子どもの親は、日々の生活の中で多くの困難や葛藤、将来への不安を抱えることがあります。

その中で、スピリチュアルな考え方に関心を持つ親は少なくありません。

目に見えない存在に導きや意味を求めたり、「この子には特別な使命がある」と感じたりすることで、精神的な支えや希望を見出そうとするのです。

スピリチュアルな価値観は、現実では答えの出ない問いに対して癒しや納得感を与えてくれることもあります。

一方で、現実とのバランスが取れなくなり、過度な依存や判断の偏りにつながるリスクも否定できません。

重要なのは、スピリチュアルな視点を心の拠り所としながらも、専門家の支援や地域のサポートと併用していくことです。

親自身の心のケアを大切にし、感情を共有できる場を持つことで、子どもとの関係もより穏やかに保つことができます。

スピリチュアルは否定すべきものではなく、正しく取り入れることで心の安定に役立つ可能性があるのです。

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